「最近腰がだるくてつらい」
「腰が重くて思うように行動できない」このようにお悩みではないでしょうか。
腰にだるさや重さを感じると動くのが億劫になり、仕事や家事に支障をきたす可能性も出てきます。
そこでこの記事では、腰がだるい・重いと感じる原因と、症状がある時の対処法について解説します。後半では腰の悩みを改善するためにおすすめのストレッチも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を読んで腰のだるさ・重さを改善し、健康的な日常を取り戻しましょう。
目次
腰がだるい・重いと感じられる5つの原因
腰がだるい・重いと感じるときに考えられる原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは以下の5つの原因を挙げて解説します。
順番にみていきましょう。
筋肉疲労による血行不良
腰がだるい・重いと感じられる原因の1つ目は、筋肉疲労による血行不良です。
腰まわりの筋肉には姿勢を支える役割があります。腰の筋肉が衰えると自分の姿勢を長時間支えることができなくなり、筋肉が疲労してしまうのです。
筋肉疲労が起こると血液の循環が悪くなり、腰のだるさや重さなどの症状が現れます。
体を支える力が弱くなることで姿勢を保てなくなり、座っていても腰に疲労感を感じるようになるでしょう。
運動などで腰まわりの筋肉を鍛えて、体を支える力をつけることが大切です。
背骨や骨盤のゆがみ
腰がだるい・重いと感じられる原因の2つ目は、背骨や骨盤のゆがみです。
背骨は横から見るとS字にカーブしており、このカーブがあることで背骨に加わる衝撃を分散しています。
普段から猫背や反り腰の状態が癖になっていると、背骨に加わる圧の分散が上手くいかなくなり、背骨や骨盤にゆがみが生じます。
結果として腰に負担がかかり、だるさや重さなどの症状を引き起こすのです。
座った時に片肘をつく、足を組むなどの姿勢も背骨や骨盤がゆがみやすいので注意しましょう。腰を守るためには正しい姿勢を意識することが大切です。
座りすぎや運動不足
腰がだるい・重いと感じられる原因の3つ目は、座りすぎや運動不足によるものです。
近年、在宅ワークの推奨により通勤のないデスクワークが増えています。
デスクワークでは長時間座って作業をすることになり、通勤もないため運動不足になりがちです。
長時間同じ姿勢でいると筋肉が硬くなり、腰に負担がかかります。
硬くなった筋肉が血管を圧迫し、血流が悪くなることから腰のだるさや重さにつながってしまうのです。
仕事の合間にストレッチや、軽いウォーキングなどで積極的に体を動かすようにしましょう。
内臓の病気
腰がだるい・重いと感じられる原因の4つ目は、内臓の病気によるものです。
腰に症状が現れる内臓の病気にはさまざまな種類があり、姿勢が良くても発生するのが識別のポイントです。
とくに消化器系・泌尿器系・婦人科系などの病気は腰痛につながることが多いといわれています。ここではそれぞれの特徴と主な症状を簡単に紹介します。
【消化系の場合】
原因のある場所とは全く違う場所に痛みが起こる「関連痛」が特徴
- 突然の痛み・吐き気
- 刺激物を摂取後に起こった
【泌尿器系の場合】
腰の左右にある腎臓があるため、右の腎臓に問題が起こると右腰に痛みを感じる
- 排尿時の痛み
- 濃く濁った尿が出る
- 発熱
【婦人科系の場合】
子宮の炎症やがんが原因で、子宮のすぐ後ろの仙骨や腰椎を圧迫されて腰痛を引き起こす
- 重度の月経痛
- 月経時に大量の出血
- 休息をとっても痛みが改善しない
上記の特徴や症状が当てはまる場合は、医療機関の受診をおすすめします。
神経の問題
腰がだるい・重いと感じられる原因の5つ目は、「坐骨神経痛」などの神経の問題によるものです。
坐骨神経とは、腰から足にかけて通っている神経です。
坐骨神経が圧迫されることで起こる痛みやしびれなどの症状を坐骨神経痛といいます。
坐骨神経痛の主な症状は以下の通りです。
- 腰から足にかけてしびれがある
- 仰向けで寝て片足を持ち上げると痛みやしびれが強くなる
坐骨神経痛は腰の病気が原因の場合もあれば、硬くなったお尻の筋肉が神経を圧迫して起こるケースもあります。
上記の症状が現れたら、早めに医療機関を受診してください。
腰がだるい・重いと感じた時の対処法6選
次に、腰がだるい・重いと感じた時の対処法6選を紹介します。
どれも生活習慣を見直すだけで簡単にできる対処法です。
ぜひ毎日の生活に取り入れてみてください。
正しい姿勢を心がける
腰のだるさや重さを改善するためには、意識して正しい姿勢を心がけることが大切です。
長時間同じ姿勢でいることや、猫背・反り腰などの悪い姿勢は、腰回りの筋肉に負担をかけてしまいます。
腰回りの筋肉に負担がかかると腰の筋肉が正常に機能しなくなり、便秘や冷えなどの症状が引き起こされることから、腰のだるさや重さにつながるのです。
デスクワークの際にも1時間に1度は体を動かすなど、長時間同じ姿勢でいることのないようにしてください。
イスの高さが合っていないと姿勢が崩れやすいため、タオルや座布団などで自分に合った高さに調整しましょう。
正しい姿勢を身につけることで、腰の負担が軽減されます。
適度な運動をする
腰のだるさや重さを改善するためには、適度な運動が効果的です。
運動不足で衰えた腰の筋肉を鍛えることで、正しい姿勢を保ちやすくなるため、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を取り入れてみましょう。
ウォーキングは腰まわりの筋肉の柔軟性を高め、背筋や腹筋も鍛えられるので、正しい姿勢を維持し続ける効果が期待できます。
ストレッチは筋肉や軟部組織を伸ばす運動で、柔軟性を高める効果があります。
腰のだるさや重さは筋肉の硬直や緊張が原因であることが多いので、筋肉を柔軟にするストレッチを継続することで改善が期待できます。
湯船につかる
お風呂でゆっくり湯船につかるのも、腰のだるさや重さの改善に役立ちます。
温かい湯船につかることで血液の流れがよくなり、筋肉がほぐれやすくなるだけではなく、体をリラックスさせる効果も期待できます。
お湯の温度は38~41度に設定しましょう。少しぬるめのお湯の方が、リラックスさせる副交感神経を働かせる効果があります。
一方、42度以上では興奮時に働く交感神経が優位になるため、血管が収縮して筋肉の緊張が高まる可能性があり注意が必要です。
食事のバランスに気を付ける
腰のだるさや重さを改善するためには、食事の栄養バランスも大切です。
偏った食生活で栄養不良になると筋肉が維持できなくなってしまうので、骨や筋肉を作るために必要なタンパク質やカルシウムなどの栄養素を積極的に摂取しましょう。
カルシウムの吸収を促進するビタミンD、糖質やタンパク質などの代謝の際に補酵素として働くビタミンB群も大切な栄養素です。
食事のバランスが崩れると骨や筋肉の劣化を招き、腰のだるさ・重さにつながります。
バランスのよい食事を3食しっかり摂ることで、全身の疲労回復も期待できるでしょう。
腰痛に効果的なアイテムを使用する
腰のだるさや重さを改善するためには、腰痛に効果的なアイテムを使用する方法もあります。
腰に違和感がありながらも「自分でケアする時間がとれない」という方もいることでしょう。そんな方には家庭で簡単に使える低周波治療器や筋肉を柔軟にするマッサージ器、血行を促進する磁気アイテムなどがおすすめです。
どれも簡単に購入でき、毎日使用することで効果が実感できるでしょう。ただし、使用する前に効果と注意点を正しく理解することが大切です。
自分に合ったアイテムを見つけて日常のケアに役立ててください。
医療機関や整骨院に通う
腰のだるさや重さを改善するためには、医療機関や整骨院に通うのも効果的です。
急にズキズキするような痛みや、我慢できない強い痛みが続く場合には、医療機関を受診しましょう。
何科を受診するべきかわからない場合は、まず整形外科に行くことをおすすめします。
我慢できる程度の痛みで、医療機関にかかるほどの症状ではない場合は整骨院や接骨院を利用するのも良いです。
体の筋肉や骨格の専門家に診てもらい、診断を受ければ安心です。その場で施術を受けることはもちろん、自宅での対処方法なども指導してくれるでしょう。
腰のだるさ・重さに効果的なストレッチ
ここからは、腰のだるさ・重さに効果的な5種類のストレッチを紹介します。
順番に紹介しますので、腰のだるさ・重さに悩んでいる方は、ぜひ毎日の運動に取り入れてみてください。
腰をほぐすストレッチ
腰のだるさ・重さに効果的なストレッチの1つ目は、腰をほぐすストレッチです。
腰にだるさや重さを感じる原因の1つとして、筋肉の硬直や緊張が考えられます。
ストレッチで腰をほぐし、筋肉を柔軟に保ちましょう。
また、筋肉を伸ばすことで血流が促進され、酸素や栄養素が効率よく筋肉に行き届くようになるため血行が良くなり、疲労回復や冷えの解消などの効果も期待できます。
- 仰向けで寝て両膝を立てる
- 右膝の上に左足を乗せる
- そのままゆっくり左側に倒していき、30秒キープする
- ゆっくり元の位置に戻る
- 反対側も同様に行う
上半身は動かさず、下半身だけを左右に倒すイメージです。
寝ながら行う運動なので、朝起きた時や就寝前などに試してみてください。
大殿筋を伸ばすストレッチ
腰のだるさ・重さに効果的なストレッチの2つ目は、大殿筋を伸ばすストレッチです。
お尻には大殿筋・中臀筋・小臀筋の3つの筋肉があり、その中で一番大きい筋肉が大殿筋です。
普段座っている時間が長い人は、大殿筋が圧迫されて硬くなっている可能性があるため、ストレッチで大殿筋を伸ばすことで筋肉の緊張が緩和され、腰の負担が軽減されます。
- 正座をして床に両手をつき、左足を後ろに伸ばす
- ゆっくり息を吐きながら、骨盤を床と平行にする
- 両腕を体の右側に移動する
- この姿勢を3〜5呼吸分キープする
- 反対側も同様に行う
股関節が硬い人は、肘を床につけて行うとよいでしょう
大殿筋を伸ばすストレッチは正しい姿勢を保つなどの効果も期待できるので、ぜひ取り入れてみてください。
お尻のストレッチ
腰のだるさ・重さに効果的なストレッチの3つ目は、お尻のストレッチです。
お尻の筋肉である大殿筋は、腰の胸腰筋膜と呼ばれる筋膜とつながっています。
お尻が硬くなることで腰も硬くなり、だるさや重さなどの症状を引き起こす可能性があります。
イスを使うストレッチで腰まわりや上半身の緊張がほぐし、腰のだるさ・重さを改善しましょう。
- イスに座って背筋を伸ばす
- 右足のふくらはぎを左足の太ももの上に乗せる
- ゆっくり息を吐きながら骨盤を前方へ倒す
- この姿勢を30秒キープする
- ゆっくり元の姿勢に戻る
- 反対側も同様に行う
なるべく上半身の力を抜き、腰がまるまらないように注意してください。
イスに座ったまま簡単にできる運動なので、デスクワークの合間や休憩中などにおすすめです。
もも裏のストレッチ
腰のだるさ・重さに効果的なストレッチの4つ目は、もも裏のストレッチです。
もも裏には骨盤の動きに関わるハムストリングスという筋肉があります。
ハムストリングスが硬くなって柔軟性がなくなると、骨盤が後傾して腰に負担がかかります。
骨盤の後傾は背骨の位置にも影響するため、もも裏のストレッチは姿勢の改善にも有効です。
- 仰向けで寝て片足を上げる
- 膝の後ろを抱える
- 膝の後ろを引っ張って伸ばし、10~15秒キープする
- 元の姿勢に戻す
- 左右を交互に繰り返す
前かがみに腰を曲げた際や、長時間座った後に腰に違和感のある方はぜひ試してみてください。もも裏のストレッチで骨盤の位置を整えましょう。
体側を伸ばすストレッチ
腰のだるさ・重さに効果的なストレッチの5つ目は、体側を伸ばすストレッチです。
体側を伸ばすと体の緊張がほぐれて筋肉が柔らかくなり、同時に腰まわりの筋肉もほぐれるため、腰のだるさ・重さの症状の緩和や姿勢の改善が期待できます。
また、腕も伸ばすので肩凝りや首まわりの疲れの緩和にも有効です。
- 足を肩幅に開いて立ち、両腕をまっすぐ上に伸ばす
- 右手で左手首をつかむ
- ゆっくり呼吸しながら状態を右側へ倒す
- その姿勢を30秒キープする
- ゆっくり元の姿勢に戻る
- 反対側も同様に行う
ゆっくり呼吸をしながら行うことで横隔膜や肋間筋などの呼吸筋が働き、呼吸がしやすくなる効果も期待できます。
立ったままの姿勢で行うストレッチなので、気軽にすきま時間に取り入れてみてください。
まとめ
この記事では、腰がだるい・重いと感じたときに考えられる原因や対処法について解説しました。
腰がだるい・重いなどの症状は、筋肉疲労による血行不良や、猫背や反り腰などの不良姿勢が原因の場合が多いです。
放置していると慢性的な腰痛や肩こり、頭痛などの症状に繋がる場合もあるので、早めに対処しましょう。
日常生活に運動を取り入れて腰回りの筋肉を鍛え、普段の姿勢を正しく保つことで改善が期待できます。
無理のない範囲でウォーキングやストレッチを実践し、健康的な日常を取り戻しましょう。